百貨店勢力図
1998年の百貨店勢力図。
1店舗しかなかったのは山梨・福井・佐賀の3県のみ。
それが、
こうなった。
首都圏と近畿圏ではまだ健在だが、郊外が一気に水色に染まった。
※当サイトの調査は日本百貨店協会加盟の百貨店に限定しております。割と、デパートと総合スーパー・量販店・ファッションビルの境目って曖昧だったりしますし…(経産省のほうではきちっと定義はされているようですが…)
目次
地域別展開
- 人口の割に健闘する埼玉。実は神奈川より多く、兵庫と同数の3位(1位・2位はもちろん東京・大阪)。地場系の丸広が複数店舗(川越・飯能・東松山・入間・上尾・日高・坂戸の7店舗。また現在は加盟から外れているがアトレマルヒロも健在)を展開し、八木橋も熊谷にある(秩父の矢尾は非加盟だが)。で大宮・浦和にはブランド系も存在する。
- 同様に健闘していた地場系もかつては多く存在し、北海道の丸井今井も1998年時点では7店舗(札幌・旭川・小樽・函館・室蘭・釧路・苫小牧)を展開し、東北のダックシティ→さくら野も8店舗(青森・八戸・弘前・仙台・気仙沼・石巻・山形。うち山形は2001年閉店、気仙沼は2002年閉店。代わりに北上が2000年開業。)、北陸の大和も7店舗(新潟・長岡・上越・富山・高岡・香林坊・小松)存在した。
- しかし、2000年代以降に多くが閉店。丸井今井は三越の軍門に下り、道内の多数店舗を閉店させ、札幌・函館を残すのみ。2020年現在、札幌以外の百貨店は函館の丸井今井と帯広の藤丸のみに。さくら野は南東北から撤退、同じく北東北で複数店舗を展開していた中三は2020年時点でも細々と生き延びてはいるが、百貨店協会から離脱した。
- 山形の大沼の倒産(2020年1月)は記憶に新しいが、福島の中合も2020年8月を以て全店舗が閉店している。中合は一時期ダイエーの傘下に入り、十字屋からの店舗譲受や地場百貨店との経営統合なども行っていたが、2010年以降に次々と閉店。
- さらなる余談であるが、その中合の清水屋店の系譜を汲むマリーン5清水屋は現在でも細々と営業している。百貨店協会非加盟のため、当サイトでは山形を百貨店0の県として扱うが。
- マリーン5も2021年7月に閉店。名実ともに百貨店0の県になってしまった。
- 北陸の大和も2009年からの構造改革で新潟県内の3店舗と小松店を閉店。高岡店も新幹線開通後の2019年に閉店。香林坊と富山の2店舗体制に。
- 岡山の天満屋も広島店、アルパークと三原店を閉店。代わりに1999年に県北の津山市に開業している。広島に本社を置く福屋は2003年時点の4店舗から変わらず健闘している。
- 九州北部は岩田屋が熊本(後に県民百貨店となるも2015年閉店)・日田(大分県)から撤退し福岡のみに、井筒屋も1998年時点は本社(小倉)のほか博多・黒崎・久留米・大牟田と大分の中津に店舗を広げていたが、2020年8月に黒崎を閉店させたことで、九州内では小倉本社のみに。但し、山口のちまきや百貨店を経営統合することで山口井筒屋を開業させている。
- 佐賀の玉屋は1998年時点から1県1百貨店で健闘しているが、佐世保玉屋の支店として出店していた長崎市(長崎玉屋)から撤退。長崎地場の浜屋も大村店を閉店させている。ついでに言うと大丸も撤退し、長崎は長崎市と佐世保市に各1店舗体制となっている。
- 宮崎は1998年時点では宮崎市に鹿児島地盤の山形屋(と非加盟のボンベルタ橘)、都城市に都城大丸(大阪を地盤とする(下村)大丸とは無関係)、延岡市にアヅマヤ百貨店が存在したが、アヅマヤ百貨店が2000年に閉店、都城大丸も2011年閉店、ボンベルタ橘もドン・キホーテに買収された後2020年8月に閉店(11月にリニューアルオープン予定)。宮崎山形屋のみに。その山形屋のお膝元鹿児島も三越閉店によって山形屋1店舗のみに。沖縄も三越が撤退し、リウボウ1店舗のみに。
- 百貨店はインフラとは呼べないが、やはり地域の看板みたいな役割はあると思う。形を変えつつも、存続はしていくのではないかと少しは思いたい。
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