大丸は大阪に本社を置き、西日本に勢力を広げている。愛媛は県庁所在地でない今治・新居浜に店舗を展開する。新居浜は別子銅山のお膝元で、今治はタオル製造や造船で栄えていたこともあり、それなりの採算が取れたのだろう。
なお、都城市に都城大丸、京都市に藤井大丸という百貨店が存在する(した)が、この大丸とは関係ない。前述2社と区別するため、創業者の名前を取り「下村大丸」と呼ばれることもある。
2003年の大丸。1998年に京都で山科大丸を、兵庫で須磨・芦屋店を開業させ、勢力を拡大しつつある。
一方で、愛媛で新居浜大丸を、和歌山で和歌山大丸を閉店させた。
対し松坂屋は名古屋に本社を置き、東日本に勢力を持っていた。こう考えると、両社の合併は妥当であるといえよう。
2020年の大丸。長崎(2011年7月)・愛媛(新居浜が2001年、今治が2008年3月。これで四国の非県庁所在地から百貨店が消滅)・和歌山から撤退し、京都も山科大丸(1998年開店~2019年3月閉店)を、兵庫も新長田大丸を閉店し縮小した。一方で、札幌に進出を仕掛け、新たな商機を狙ってもいる。
一方で松坂屋。2001年に豊田店を開店させ愛知で4店体制になるものの、2010年に名古屋駅店と岡崎店が閉店し、2021年に豊田店も閉店すると名古屋店(本店)のみとなり、複数店舗を展開する都道府県がなくなる。
他県では、2000年に山形松坂屋を閉店し山形から、2001年に四日市店を閉店し三重から、2008年に横浜松坂屋を閉店し神奈川から撤退、大阪でも2004年にくずは店(枚方市)と大阪店を閉店させ高槻の1店舗のみに。