スパー
目次
ヨーロッパを中心に48か国以上で展開する世界最大の食品小売チェーン。店舗数は13112店舗(2019年9月現在)で、毎日1350万人以上が利用する。
オランダのアムステルダムで食品卸会社を経営していたアドリアン・ファン・ベルが1932年、16人の小売店主とともに結成したボランタリー・チェーン「DE
SPAR」がルーツとなっている。
DE SPARはオランダ語で「モミの木」の意味だが、同時に「共同経営で常に利益(Door Eendrachtig Samenwerken Profiteren Allen Regelmatig)」の頭文字をとったスローガンにもなっている。
スパーは傘下にいくつかのサブブランドを展開しており、ヨーロッパでは「ユーロスパー(Eurospar)」、アフリカでは「スーパースパー(Superspar)」、コンビニ形態の「スパー・エクスプレス(Spar Express)」、ハイパーマーケット形態の「インタースパー(Interspar)」などが例として挙げられる。日本にかつて存在した「ホットスパー(Hotspar)」もその類と言えるだろう。但しすべての業態、サブブランドがすべての国で展開されているわけではない。
イタリア
イタリアにおけるスパーは1959年にマリノ・プギナ(Marino Puggina)によって導入され、翌1960年に最初の店舗が開業した。
また、地域ごとに企業が分かれている(イタリアのDESPAR公式(イタリア語)も参照)。
- L'Alco Grandi Magazzini - ロンバルディア
- ASPIAG(Austria SPAR International AG) - 北東イタリア4州
- Ergon Società Consortile - シチリア島(北東部の一角を除く)
- Fiorino - シチリア島北東部(メッシーナ)。また、DiMeglioも傘下に収めているらしい。
- Gruppo 3A - イタリア北西部(ピエモンテ、リグリア、ヴァッレダオスタ)
- Maiora - 南イタリア
- SCS Supermercati Consorziati Sardegna S.c a r.l. - サルディニア島
ハンガリー
ハンガリーでは、「DE SPAR」の名義でルクオイルの展開するガソリンスタンドによって2020年3月現在33店舗が運営されている(ルクオイル、ハンガリー語) 。
また、上述ASPIAGも576店舗ほどを運営している。
南アフリカ
The SPAR Group Ltd.と呼ばれる企業が周辺国のそれを含めて運営。1960年代に南アフリカの物流業界が危機に瀕していたため、8社の卸売業者からなるグループがSPARの名前・ブランドの独占権を得て、500社の小規模小売業者に配送を開始した。
現在(時期は不明)では、6か所の物流センターと1か所のを有し、1000店舗以上を展開する。南アフリカの証券取引所にも上場している(JSE: SPP)。
その他
- オーストラリアでは、クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州、オーストラリア首都特別地域、ノーザンテリトリー、太平洋地域に進出している。(豪州版、英語)。
- イタリアでは「DESPAR」の店名だが、ロゴ表記はDEを白抜きにし、SPARを太字で強調している[1]。また、大規模店舗のユーロスパー、インタースパーも展開している(これはもちろん普通のロゴ)。(Despar Italy、イタリア語)
- オーストリアでは「DESPAR」はイタリア料理のプライベートブランドとして用いられている。
- 日本にもかつて進出していたが、地域別に分けられた地区本部ごとに独立して運営されていた、また三大都市圏の中央部になかなか進出できなかったために、
2000年代以降各本部が離脱を始め、最後まで残っていた北海道地域でも2016年に消滅した。 また、関東圏などでは「ホットスパー(HOTSPAR)」の名称で展開していた。おそらくはHOT(暖かい)なSPARということなのだろうが、英語で「hotspur」は「向こう見ずな人」[3]という意味だそうな。
アンゴラ、グリーンランド、バヌアツにも進出している(いた?)らしいが詳細は不明。
(出典:公式サイト)
- イタリアのSPAR:敢えてhtmlで表現するなら「
DESPAR」。実物を見たほうが早いと思うので、このリンク内の「DESPAR」を開けて確認してください(戻る)。
- 北東イタリア4州;エミリア=ロマーニャ、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア、トレンティーノ=アルト・アディジェ(南チロル)、ヴェネト(戻る)
- HOTSPURの語義:原義は「激しい拍車」。拍車は剣と共に騎士の象徴でもあり、即ち「攻撃的な騎士」という意味となる。ここから転じて、現代英語では「向こう見ず(な人)」といった意味で用いられる。(参考。戻る)
出典・外部リンク
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